「田園調布駅」歴史と文化の駅
布などを税金として納めることを「調」と言い、多摩川沿いでは古来から調を納めていて、これに由来する「調布」という地名が多く見られます。
大正11年に、現在の東京急行電鉄の母体企業である「田園都市会社」が、郊外住宅地「田園都市」として宅地開発を行いました。
東京都大田区にある田園調布駅。東急東横線と目黒線が停車する利便性の高い駅です。
中世ヨーロッパの趣がある駅舎は田園調布のシンボルになっています。大正時代に建てられた駅舎は平成2年に解体されてしまいましたが、地元住民の要望によって平成12年に復元されました。
田園調布駅の上部にはショッピングセンター「東急スクエアガーデンサイト」があり、ほかにも駅周辺にはベーカリーやヘアサロンなどの個人商店が点在しています。交通の便だけではなく、買い物事情にも恵まれた駅といえるでしょう。
田園調布駅周辺にある有名スポット
噴水のある西口ロータリーからはイチョウ並木が放射状に延びており、シーズンになると都心とは思えないような絶景が楽しめます。このイチョウ並木は田園調布駅のシンボルいっても過言ではなく、駅舎と同じくランドマークとして地元の人々から愛されています。
田園調布駅から南西の方角にある「宝来公園」は、武蔵野の面影が残る素朴な公園です。大正14年にすばらしい自然を残すために田園調布会が保存していたもので、昭和9年になると東京市へ寄付され、昭和19年に宝来公園として公開されました。
園内には桜、梅、ツバキ、クヌギなど約70種類の木々が植えられており、四季折々の風景が楽しめます。子どもたちが遊べる遊具や、アヒルやカモが泳ぐ小さな池などもあって、休日になると家族連れの姿が多くみられます。
住宅地としての魅力
田園調布といえば都内有数の高級住宅地として知られています。古くから政治家や医師、大学教授など、ハイソサエティな人々が好んで住んでいた土地であり、現在も高級物件が集中するエリアとなっています。
田園調布は古くから豊かな景観を守るために「田園調布憲章」や「環境保全についての申し合わせ」といった独自のルールを定めて町づくりを行ってきました。
住宅地には「寄宿舎または下宿」「公衆浴場」「老人ホーム」「診療所」「墓地」などを建ててはならないという厳しい決まりがあり、駅前も同様に厳しい建築制限があるため、今まで大きく環境が変化することはありませんでした。昔も今も洗練された雰囲気が漂う田園調布。ハイグレードな不動産を求めたい人におすすめのエリアです。