江戸から続く秋の風物詩!日本橋恵比寿講「べったら市」に今年こそ行きたい

日本橋べったら市

秋深まる日本橋に、江戸時代から続くお祭りの賑わいが戻ってきます。2026年の日本橋恵比寿講「べったら市」は、10月19日(月)・20日(火)の2日間、寶田恵比寿神社を中心に開かれます。名物のべったら漬けと約500店の露店でにぎわい、夜には1,500個を超える提灯の灯りに包まれる、一年でいちばん情緒あふれる日本橋です。今年は平日開催で、仕事帰りにもふらっと立ち寄れます。江戸の秋をまるごと味わえる、このお祭りの魅力をお届けします。

日本橋恵比寿講「べったら市」ってどんなお祭り?

恵比寿講の前日に立った「市」がはじまり

日本橋恵比寿講「べったら市」のルーツは、江戸時代の中ごろまでさかのぼります。当時、10月20日は商家が恵比寿さまを祀って親類や知人を招き、商売繁盛を祝う「恵比寿講」の大切な日でした。その前日の19日、寶田恵比寿神社の門前に、恵比寿講へのお供え物や魚、野菜、神棚などを売る市が立ったのが、べったら市のはじまりと伝えられています。

そして、この市でとりわけよく売れたのが、甘く漬けた大根の浅漬け。漬け込んだ大根が衣服にべったりとくっつくことから「べったら漬」と呼ばれるようになったとされ、やがて市そのものも「べったら市」と呼ばれるようになりました。江戸っ子らしい洒落たエピソードも残っていて、若者が縄でしばった大根を振り回しながら「べったりつくぞぉ〜」と参詣客の着物の袖にくっつけてからかった、なんともお茶目な光景が繰り広げられていたという話も伝わります。笑いの絶えない、下町ならではのお祭りだったことがうかがえます。

戦争で一時中断されたべったら市は、漬物店の協力もあって昭和22年に再興。以来、日本橋の秋を代表する風物詩として受け継がれてきました。べったら市は毎年10月19日・20日の固定日程で、2026年は月曜・火曜の平日開催。日本橋の街角に、江戸の記憶がふっとよみがえる2日間です。

約500店の露店が日本橋の街を包む

現在のべったら市の規模は、まさに「街まるごとのお祭り」。名物のべったら漬けを売る露店だけでも30店ほど立ち並び、七味や飴細工などを含めた露店の総数は約500店にものぼります。

会場は寶田恵比寿神社を中心に、堀留町、日本橋本町三丁目、日本橋大伝馬町のえびす通り界隈へとずーっと広がり、露店は堀留町の椙森神社参道周辺にも並びます。ビルの谷間に鳥居がおさまる小さな神社の前の通りが、この2日間だけお祭りのメインストリートに大変身。オフィス街の日本橋が、露店の呼び声と食べ歩きの人々でぐるぐると熱気を帯び、例年およそ10万人の人出で賑わいます。なお、寶田恵比寿神社は日本橋七福神の恵比寿さま。商売繁盛のご利益をいただきに、お参りからお祭りを始めるのも粋な楽しみ方です。入場は無料で、露店での買い物や飲食だけ楽しめる気軽さも、庶民の市として続いてきたべったら市らしさ。お財布にやさしいお祭りなのも、昔ながらでうれしいところです。



名物べったら漬けと露店めぐりを心ゆくまで

大根1本まるごと、糀の甘さが決め手

べったら市に来たら、絶対に外せないのが名物のべったら漬け。塩で下漬けした大根を米麹と砂糖でじっくり漬け込んだ東京の名産漬物で、シャキシャキの歯ごたえに糀のふくよかな香り、そしてほんのりやさしい甘さがたまらない、江戸の味の代表格です。東京べったら漬は中央区観光協会の推奨名産品にも選ばれています。東京の食文化がぎゅっと詰まった一品です。

スーパーで売られている切られた袋詰めとはひと味違うのが、露店ならではの楽しみ。べったら市の露店では、大根を丸ごと1本、はかりに載せて売る光景が見られます。べったら漬の老舗・東京にいたか屋の露店では、作りたての東京べったら漬を大根丸ごと1本の形で販売。皮付き・皮なしが選べるのもお祭りならではで、江戸から続くお祭りの風景をそのまま味わえます。通りには「べったら〜、新高屋のべったら〜」と威勢のいい掛け声が響くのも、このお祭り名物の風景です。

買ったらその日のうちに薄切りにしてぱくり。糀の香りとシャキシャキの歯ごたえは、ご飯のお供にも、お正月のおせちにもぴったりです。重さのある大根1本を持ち帰るなら、しっかりした袋の用意がおすすめです。

七味・飴細工・屋台グルメも豊富

べったら漬けだけではありません。約500店の露店には、江戸の風情あふれる食べ物とお店がずらりと並びます。公式の案内でもお祭りの名物に挙げられるのが七味と飴細工。香りの立つ七味唐辛子は、おでんや露店の煮物にひとふりすればぐっと味がしまります。色とりどりの飴細工は、江戸の縁日以来の定番。子どもから大人まで、露店めぐりの楽しみを広げてくれます。

食べ物では、鎌倉ハムの屋台で焼かれるベーコンを「めっちゃ美味しい」と勧める声がSNSでも見られます。お土産に喜ばれるてぬぐいの露店も人気で、「てぬぐい目当て」と楽しみにする声も。江戸の縁日の定番が、今も昔も変わらず並ぶのも嬉しいところです。べったら漬けを買い、七味をふりかけた屋台グルメを片手に、提灯の下をそぞろ歩き。これぞ、べったら市の王道の楽しみ方です。



神輿と盆踊り、提灯の夜祭りで2日間遊びつくす

19日は神輿、20日は盆踊り

べったら市の2日間は、日ごとに顔が変わるのも魅力。19日と20日、それぞれの「見どころ」を味方につけると、お祭りがもっと楽しくなります。

10月19日(月)は神輿の日。夕方15:00からは元気いっぱいの子供神輿が街を練り歩き、16:00からは大人神輿が登場します。威勢のいい掛け声とともに神輿が日本橋の街を20:00まで練り歩く迫力は圧巻。提灯の灯り始めた通りで神輿とすれ違う瞬間は、このお祭りでしか味わえない興奮です。

10月20日(火)は盆踊りの日。16:30から19:30まで、べったら音頭に合わせた盆踊りの輪が広がります。仕事帰りの人もふらっと輪に加わる、気軽さ満点の盆踊りで、見ているだけでも体が自然に揺れ出します。

さらに、徒歩5分ほどの日本橋堀留町にある椙森神社でも、同じ2日間に恵比寿神大祭が開催。19日は18:30から境内の神楽殿でお囃子と江戸かっぽれの奉納、20日は14:00から江戸里神楽とお囃子が随時披露されます。江戸かっぽれの軽快なリズムと、華やかな里神楽の舞。こちらの神社でまつられる恵比寿神像が公開されるのは、この2日間だけという貴重なお祭りでもあります。宝田恵比寿神社と椙森神社、2つの恵比寿さまのお祭りを1日でめぐるのも、この時期ならではの贅沢な楽しみ方です。

1,500個超の提灯に灯りがともる夜

日が暮れると、べったら市はいよいよ本番。寶田恵比寿神社の前に飾られる大提灯に明かりがともり、界隈には1,500個を超える提灯がふちどる通りが、ほんのりオレンジ色に染まります。露店からはべったら漬けの甘い香り、どこからともなく聞こえてくるお囃子。江戸時代から連綿と続く「夜祭り」の情緒に、思わず足を止めて見入ってしまう景色です。

2026年は月曜・火曜の平日開催。日本橋のオフィス街ならではの楽しみ方ができるチャンスでもあります。仕事帰りの会社員たちがスーツ姿のまま露店でべったら漬けを買い、提灯の下を歩く。そんな「大人の下町散歩」が似合う2日間です。21:00まで開かれているので、会社帰りでもたっぷり楽しめます。昼は歴史と食を、夜は1,500個超の提灯の灯りを。江戸の秋の風物詩を、五感すべてで味わってみてください。



日本橋恵比寿講「べったら市」のアクセスと開催時間


【開催日】2026年10月19日(月)・20日(火)
【開催時間】10:00 – 21:00
【開催場所】寶田恵比寿神社を中心とした日本橋大伝馬町・日本橋本町界隈
【交通アクセス】東京メトロ日比谷線「小伝馬町」駅から徒歩約1分/JR総武快速線「新日本橋」駅5番出口から徒歩約2分/都営浅草線「東日本橋」駅から徒歩約5分
【公式サイト】https://www.chuo-kanko.or.jp/blogs/event/202609141846

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