青物横丁 -歴史と新しさが交錯する街-

「青物横丁」は、江戸時代にこの地に農民が野菜(青物)を持ち寄って市場を開いたことに由来します。

江戸時代、東海道五十三次の一番宿として旅人に親しまれていた品川宿。品川は、大井・大森・蒲田と共に、半農半漁で栄えてきた村落で、収穫された野菜は農民が自分で持ち寄って取引していました。
それが市場として発展し、「青物横丁」と呼ばれるようになりました。
この市場は規模を広げ、大きな八百屋が軒を連ねるまでに展開し、昭和の初期まで賑わいました。

元々この地域の歴史は古く、平安から室町時代にかけて建てられたお寺が現在も多数存在しています。
弘法大師空海が開山し平安時代創建の「品川寺(ほんせんじ)」。鎌倉時代創建の「天妙国寺」は有名です。
他にも、江戸六地蔵に数えられる高さ約3mの巨大地蔵や、樹齢三百年超の大銀杏、四代将軍徳川家綱寄進の大梵鐘なども名所になっています。
また、新撰組の土方歳三が定宿としていた茶屋「釜屋」跡地もあり、江戸を偲ぶ文化遺産が今も沢山残っています。
その一方で再開発により東品川は、高層マンションやオフィスビルが建ち並ぶ「最新ベイエリア」として展開し進行中です。

最寄り駅になる「青物横丁駅」は、東京都品川区南品川3丁目1-20にある、京浜急行電鉄本線の駅。
この駅構内で使われている「京急駅メロディ(列車接近案内音)」は一般の公募により、品川出身の歌手・島倉千代子の「人生いろいろ」が選ばれ、2008年末から使われるようになりました。
この駅は地元の間では「青横(あおよこ)」という略称で呼ばれており、日本で唯一「横丁」が駅名に入っている駅といわれています。

青物横丁商店街は「好きですあおよこ」をキャッチコピーに、個々の商店街で行われていた祭りを「品川宿場まつり」に一本化しました。
そのかいもあって、毎年4万人の人出を集め「品川最大のイベント」にまでになっています。
歴史と新しさが交錯する商店街として知られている青物横丁は益々賑わいを見せています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。